門扉を塗装する
以前から気になっていた家の門をペンキで塗り直すことにした。
ペンキ塗りは以前何度もしている。
キッチンの扉やニッセンで買った安い家具、トイレの壁、脱衣所の窓枠。築40年に迫ろうとしている我が家は、不動産的には価値が無いそうだ。見積もりに来てもらった三井住友不動産の若い営業マンにそう言われた。でも、そう聞いた時からより愛着が湧いてきたのである。私がここにいる間はできる限り手を入れてあげよう。
ちょうど南信州への移住先では、なんでも出来ることは自分でやろうと思い始めた頃である。お金をできるだけ使わずに暮らすのです。
今から練習がてらDo it yourself 。やってみよう!
ペンキ塗りは無心になれるので好きな仕事だ。
でも、最初の錆落としとヤスリがけは地味で面倒な作業である。でもここを蔑ろ(ないがしろ)にすると仕上がりに大きく影響してくる。
数年前、同居人のJ氏はラテン男子らしく、いきなり門扉に白のペンキを塗って満足してたが、ずいぶん早い時期に剥がれ始めてしまった。(庭石も白いペンキで塗ったのには驚いた)
ペンキ塗りは執拗でなければならない。
ヤスリがけのあと、全体をよく拭いて、それから錆止め剤を塗る。乾いたらもう一度塗る。
そして本塗りとなる。ペンキ用の刷毛よりも絵の具用の太筆の方が上手く塗れることに気づいた。
これも二度塗りをする。
何度もやってるうちに筆使いも慣れてくる。筆から垂れないペンキ量。ダマにならないように素早く動かす筆捌き(ふでさばき)。
ペンキ職人さんもいいなぁと思うが、やっぱり仕事として毎日毎日ペンキを塗るばかりだったら飽きてしまうと思う。家作りも近年は非常に細分化されてそれぞれ専門家がいるようだ。壁紙貼り専門、水回り専門、足場組み専門、屋根張り専門。
でも、きっと毎日それだけじゃ飽きてくるよ。
人間は単調さには耐えられない生き物なんだから。
昔の大工さんは全ての工程に携わったのではないかな…?
その方が覚えることもべらぼうに多くて大変だけど、絶対面白く楽しく誇らしかったんじゃないかな。
我が家はまだベランダもリビングの家具も扉もペンキを塗り直したい場所がいくつもあるけど、門扉が終わったらペンキ塗りは少し休もうと思う。
次は、2階の網戸を張り替えよう〜
今の時代はYouTube先生が何でもかんでも懇切丁寧に教えてくださる。
本当にありがたい。
感謝です‼︎
さて、本塗りに入ってしばらくして、娘が私もやりたい!と言ってきた。『トムソーヤの冒険』の壁塗りのエピソードを思い出して、「やらせてあげてもいいけど、こんな楽しいことタダでやらせる訳にはいかないなぁ」と言ってみる。娘はこの物語を知らないのでキョトンとしている。
それにしてもトムソーヤは天才だなぁ…
今、仕事体験を売る商売がちゃんとあるもんね。
娘はある程度塗ったら満足して行ってしまった。私は最後の点検をしながら塗り残しを潰していく。近所のおばさん、知らないお散歩中のおじさんも「綺麗になったね〜」と声をかけてくれる。
完成後は近くから遠くから出来栄えを見て悦に入る。
ビフォーアフターをどうぞご覧ください。